欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、ワクチン済みの米国人旅行者であれば今夏に欧州を旅行することが可能になるとの見通しを示した。ニューヨーク・タイムズのインタビューで語ったもの。欧州委が渡航制限の緩和を勧告し、それに対して各国が個別に判断をすることになると見られる。

EUに加盟する27ヶ国は、欧州医薬品庁(EMA)が承認するワクチンを接種した人物を無条件で受け入れることで合意していて、米国で使用されているワクチンはすべてEMAが承認していることから、当然の結果として米国人旅行者も対象になるとの考え。ワクチン接種の証明方法についての協議も進んでいるという。

欧州では、イタリアギリシャなど観光産業の重要度が高い国々がかねて積極的に往来再開を進める意向を示してきたほか、フランスも5月から順次制限を緩和する計画を先週発表したところ。

なお、具体的なスケジュールなどは明かされてなく、また日米間でワクチン接種の進捗にも大きな隔たりがあるものの、この理屈であればモデルナ、ファイザー、アストラゼネカのワクチンを利用している日本人旅行者についても同様の判断が下るのが自然と考えられる。