国際航空運送協会(IATA)は8月26日、EUが導入したワクチンパスポート「Digital COVID Certificate(DCC)」の仕組みを世界標準規格として採用するよう各国政府に呼びかけた。
DCCは、「新型コロナウィルスに対するワクチンの接種を完了したこと」、「検査で陰性の結果が出たこと」、「新型コロナウィルスへの感染から回復したこと」のいずれかを証明するデジタル化した証明書で、IATAはEUによる迅速な開発と導入を称賛。その上で、同様の仕組みの導入を検討している国々にとって青写真になるはずと訴えている。
特に、「紙とデジタルの両方で運用できる柔軟性」「証明書の真正性を確認するためのデジタル署名を内包するQRコード」「デジタル署名を認証するために必要な暗号化したデータをやり取りするためのゲートウェイと、国をまたいだ活用のためのルール」といった、ワクチンパスポートが有効に活用されるための機能をすでに備えていると指摘。
すでにEU加盟27ヶ国以外にスイスとトルコ、ウクライナなどとの間で証明書の相互協定が結ばれているほか、さらにそれ以外の最大60ヶ国もDCCの規格導入を検討中とのこと。
なお、IATAでは、DCCが旅行以外にも美術館やイベントなどのアクセス管理にも活用できる点も導入のメリットとしている。