liveandletsfly.comによると、今年2月にエア・カナダのCEOに就いたマイケル・ルソー氏が今月上旬の本社のあるケベック州モントリオールでスピーチをした際、フランス語を十分に使うことができず炎上し謝罪に追い込まれた。

ケベック州はフランス語圏だがスピーチは英語のみで、記者からのフランス語の質問に「しっかり理解してから返事をしたいので英語でもう一度お願いします」と返し、また「モントリオールではフランス語を話さずに生活でき、それがモントリオールらしさだと思います」などコメントするなどして批判を呼んだという。

同氏は両親がフランス語話者でありながら当人は会話を学ぶことなくモントリオールで14年間を暮らせてこれたという背景があるものの、英語とフランス語の話者同士で歴史的に対立してきた経緯もあって日本人の感覚では理解しにくいところがある。

ルソー氏はすぐに謝罪とフランス語の上達を誓う声明を発表しており、CTV Newsによるとすでにプライベートレッスンも開始したとのこと。

一方、騒動を受けてエア・カナダ取締役には副首相から書面が届き、同氏のフランス語能力を業績評価の項目に追加すること、また社内の昇進においてフランス語能力を重要な基準とすることが求められたという。

また、ケベック州首相もルソー氏の発言について「侮辱的」「言葉では言い表せないほどの衝撃」「エア・カナダのフランス語を話す従業員に対する敬意の欠如」などと批判しているという。