BTN Europeによると、英国発で日本でも事業展開している化粧品メーカーのラッシュ(LUSH)は、持続可能性への取り組みの一環として出張規定の整備にも力を入れている。
同社では、ドア・ツー・ドアで8時間以内の出張では飛行機を使わない、タクシーの利用を厳しく制限するといった規定に加え、サステナビリティのポリシーが遵守されているかすべての予約を確認する社内チームも設置。
49ヶ国で900を超える店舗を展開しているため出張を止めることは不可能で、特に航空を含む輸送部門は脱炭素化が難しく、そうしたなかでは「新しい技術をいち早く採用した企業と提携し、移動の必要性をできる限り減らす」ことを戦略としている。
航空券が50ポンドの区間で鉄道乗車券は180ポンドかかることもあるが、持続可能であるためならば「支払うべき」との考えで、入社時に「カーボンリテラシー」などについて社員教育も実施。もともと同社の倫理観に賛同して働く社員が多いことから、8時間を超える出張でも電車を選ぶ例が多く見られるという。
このほか、環境負荷軽減の手段として最初に取り上げられるオフセットは「逃げ」であり、アフリカの代替燃料プロジェクトやブラジルの再植林は北半球のライフスタイルを維持するための対症療法ではないと指摘。さらに、SAF(持続可能な航空燃料)も「万能薬ではなく、好きなだけ飛行機に乗れるようにするための解決策ではない」という。
記事ではこのほか、具体的な考え方や取り組みの事例などについて詳細に説明されている。