PhocusWireによると、旅行者や旅行観光産業の企業をターゲットにしたサイバー攻撃やフィッシング詐欺などが増加している。

Bitdefenderが取りまとめたレポートでは、旅行をテーマにしたスパムメールの割合が3月に19%だったところから4月には44%に上昇。5月には37%となったものの、航空運賃や宿泊料金が値上がりするなかで夏のシーズンを前に「ラストミニッツ」のセール情報に食いつく消費者が想定されることから、6月は再び増加に転じるとの予測。多くの場合、有名ホテルや旅行会社の名称が使用されるという。

またPerimeterXの調べでも、悪意あるウェブスクレイピングボットによるアクセスの急増が報告されているところ。リクエストごとにブラウザのフィンガープリント(識別情報)を変えるなど巧妙化も確認されている。

また、アカウントの乗っ取りの攻撃も増加しており、2021年には148%増加。旅行業は金融に次いで最も多くの攻撃にさらされた業種となったという。