EU統計局(ユーロスタット/Eurostat)が6月に発表したレポートによると、2021年のデータをもとにした消費者物価指数(PLI)でEU加盟27ヶ国のうち最も物価が高い結果となったのはデンマークで、対象を未加盟国を含めた36ヶ国に広げるとスイス、アイスランド、ノルウェーの順となった。


PLIは、EU加盟27ヶ国の平均を100として物価の高低を示すもので、デンマークは140.3。次いでアイルランドが140.1、ルクセンブルクが132.4、スウェーデンが127.9、フィンランドが126.3などとなった。

上位を占めたスイス、アイスランド、ノルウェーの3ヶ国はいずれもEU非加盟のEFTA諸国で、PLIはスイスが166.7、アイスランドが149.8、ノルウェーが145.8と加盟各国を圧倒している。

逆に物価が安かったのは加盟27ヶ国内ではルーマニアの55.5、ブルガリアの55.6、ポーランドの59.7ハンガリーの67.1、クロアチアの71.1など。また、未加盟を含めると候補または申請済みのアルバニア、モンテネグロ、セルビア、北マケドニア、トルコ、ボスニア・ヘルツェゴビナがいずれも61を切っており、特にトルコは40.2で36ヶ国中で最も低い結果となった。

西欧・南欧諸国で日本人旅行者の多い国々では、イタリアが100.8とほぼ平均値となったほか、スペインが97.0、ポルトガルが89.4などとなった。

なお、レポートでは「食事とノンアルコール飲料」「アルコール飲料とタバコ」「輸送サービス」「レストランとホテル」などの項目でも指数が示されている。