米国などで利用制限の動きが広がるTikTokだが、ツーリズムマーケティングの世界では引き続き積極的な活用が続いている様子。

Travel Off Pathによると、短期から長期までの賃貸物件を扱うBluegroundはオフィシャルTikTokクリエイターを募集。5月1日から3ヶ月間、毎月1万ドルを支払って同社物件での滞在や旅の様子を発信してもらおうとするもので、航空券の費用として7500ドルも別途支給する。

また、TRAVOLUTIONによると欧州のOTAであるHolidayPiratesもTikTokでチャンネルを開設しキャンペーンを実施。フォロワーの中から当選者に1000ポンド分のTUIのバウチャーをプレゼントする内容とした。

このほかでも英国のクルーズ専門旅行会社がTikTokなどを通して平均年齢35歳の顧客層を獲得したり、採用難の旅行会社が求人に活用して成果を挙げたりといった事例も報告されている。

一方、Skiftはさらに次のトレンドとして今後は「authenticity(真正性、信ぴょう性)」が重要になると指摘。無加工、無修正の写真を投稿しない限り使えないことが特徴の仏発アプリ「BeReal」がフィジー政府観光局などによって利用されはじめていることを紹介するもので、「映え」の先の世界に目を向けるべきと訴え。

このBeRealは、Appleによる昨年のアプリ・オブ・ザ・イヤーで「iPhone App of the Year」にも選ばれるなど人気が上昇しているという。