Aviation Weekによると、カンタス航空が10月以降に日本路線を含めて国際線の座席供給量を急ピッチで回復する計画を立てている。

南半球における夏シーズンで需要がさらに伸びることを見越してのもので、近場ではブリスベンからソロモン諸島とニュージーランドのウェリントンへE190で新路線を開設するほか、長距離路線も積極的に拡充する。

例えばオークランド経由のシドニー/JFK線は6月に週3便で開始するが10月末には週4便へと増便。またメルボルン/ロサンゼルス線も同日から週7便を週9便とする。

そして日本路線では11月26日から羽田/シドニー線を1日2便へと倍増するとともに、現在は羽田から運航しているブリスベンとメルボルンへの路線を成田に移すことでいずれもデイリー運航を再開する。このほか上海や香港、シンガポールへの路線も再開・増便する。これらにより、現在はコロナ前の84%となっている座席供給量を来年3月末には100%前後まで戻す見込みだ。

Business Travellerによると、回復を支えるのは新たに確保した乗務員や機材などで、その一部にはフィンエアーから機材を借りるリースも含む。フィンエアーのA330には昨年2月に発表して注目を集めた「リクライニングしないビジネスクラス」も搭載されており、シンガポールやバンコク線で利用可能となる計画となっている。

なお、フィンエアーとは最初の2年半は乗務員も借りるウェットリース契約で、2025年からは最大3年間のドライリース契約でカンタスの乗務員が運航を担うことになるという。