Travel Weeklyによると、Phocuswrightなどが実施した調査の結果、旅行者が目的地に到着してから利用するツアーとアクティビティ、アトラクション(TAA)市場の売上は2024年までに2600億ドル規模となり2019年の2530億ドルを超える見通しが示された。

TAAの市場規模はすでに輸送と宿泊に次ぐ第3の部門にまで拡大しているが、TAAのプレーヤーの大半は年間の総売上高が25万ドル以下の小規模零細企業であるなど最も複雑で断片化されている部門でもあるという。またコロナ禍の影響では、2020年に収益が78%減となり航空旅客の69%減、ホテルの46%減よりも深刻だった。

回復の道のりでは、アクティビティの収益は2023年に2019年を上回る一方、ツアーは2024年、アトラクションは2025年の予想という。

今後の見通しではデジタル対応が鍵になるとの予測で、2019年に17%だったTAAのオンライン予約比率は2021年に30%近くまで上昇。また、Booking.comやプライスラインがツアー&アクティビティの取り扱いを開始、注力しているところで、OTAの予約総額は2019年には80億米ドルに満たなかったが2025年には200億ドル近くに増加するとみられるという。

そしてKlookやGetYourGuide、KKdayなどのスタートアップがコロナ禍になって以降だけで9億ドルを調達するなど投資マネーも集まっており、今後もこの勢いは続くとの見通し。

ただし、かつてのホテル業界と同様にOTAとサプライヤーとの関係に摩擦が生じる可能性が予見されるといい、さらに市場の回復に伴って今後数年間でOTAの統合が進むとも予測している。