フィンエアーはこのほど、顧客体験の向上に2億ユーロを投じる計画とともに長距離線用ビジネスクラスシートの刷新、プレミアムエコノミークラスの新設などを発表した。

ビジネスクラスは、コリンズエアロスペース製の「エアラウンジ」シートをローンチカスタマーとして採用したもので、シェルに囲われた大きなソファーのようなデザインとし、世界のビジネスクラスシートの主流であるリクライニングの機能を廃止。旅客は「ソファー」部分で好きなようにくつろぐことができ、就寝時にはマットレスとデュベでフルフラットベッドとして休むことができるようになる。


開発にあたっては、ビジネスクラスのあり方を見直し、自宅のように快適な居住空間を目指した。リクライニングを廃したことで、Executive TravellerやTHE POINTS GUYといった出張者や「マイラー」系のメディアは、「急進的(radical)」「意見が分かれる(controversial)」といった表現を用いて紹介している。

また食器もイッタラ製の新たなものとして軽量化してサステナビリティにも配慮。また、機内食メニューも刷新し、モダンビストロスタイルの最大6コースの食事を提供。さらに、機内に新しいバーエリアも設けた。これらは今後長距離線用のA330とA350に導入していく。

さらにフィンエアーでは、初導入するプレミアムエコノミークラスも発表。1機あたり最大26席を搭載するもので、スペースをエコノミークラスより約50%広くし、8インチのリクライニングやレッグレスト、専用収納スペースなども配した。ビジネスクラス同様、機内食はイッタラ製の食器で提供され、3コースのメニューなどが利用可能。ネックピローやブランケットもマリメッコがデザインした。今夏には羽田や釜山、一部の米国線などで導入していく。



このほかエコノミークラスでも新しい軽量シートを導入し、個人用モニターの大型化なども実現した。

なお、各シートではUSBのA型に加えてC型のコネクタも搭載。さらにビジネスクラスではワイヤレス充電の機能も採用したという。