昨日、英国で海外旅行再開の時期について見通しが示されたという記事を紹介しましたが、早速予約が急増しているようです。英語の「pent-up demand」に対する訳語はまだ定まってなく、「繰延需要」や「累積需要」はどうもぱっとせず、「リベンジ消費」は意訳が行き過ぎの気もし、かといって「ペントアップ需要orデマンド」は努力の放棄のようで悩ましいところですが、いずれにしても英国でのニュースは「それ」の存在の証明であるように感じられ嬉しく思います。
ひとつ気になるのは、日本のこれからを考えると今回のように予め期日が示されない限り旅行業界は準備をできない点です。直販や動きの機敏なオンラインの世界は直前でも対応できるでしょうけれども、紙のパンフレットに代表される旧来型の流通にとってはなかなか難しいものがあります。
適者生存の考え方は分かるものの、旅行会社の顧客であるシニア層はワクチンの接種が早く(実際に動くかどうかは別にして)需要回復期に期待のかかる存在であり、少なくともイコールフッティングには十分配慮してほしいと思うところです。