Flourishの動的グラフがとても楽しいです。前回は訪日外客数の市場別推移を自分でまとめてみましたが、下記のグラフはFlourish側が作成、更新してくれているもので、これが簡単に無料で手に入るというのは凄いことです。(「Search countries」欄で「Japan」などと入力するとその国のデータを追加表示可能です。)

ただし、こういうサービスはおもちゃとしては面白いものの、Excelを美しく整えると仕事をした気になってしまうのと同じで「だから何なのか」に気を付けなければなりません。

 例えば、メディア運営の観点からすると、このようにデータが更新されていくグラフは、閲覧時のグラフの姿が記事を公開した時点での姿から変化します。例えば記事では「第3波が収束傾向」と書いていても、期間があいてアクセスするとグラフでは巨大な第4波が描かれている可能性も十分あるわけで、結局キャプチャして静止画化した方が良いのではというパラドックスも生じます。

 とはいえ、そういう改善点や課題があればじきに修正されて利用可能になるのもネットの特徴でしょう。コンテンツの公開時点で更新を止めるというような処理はおそらくそこまで複雑ではなく、そのうち実装されるのではないかと感じます。

 以前の取材で、「難しいことはどんどんコンピューター(やそれを使った誰か)がしてくれるようになる。本当に必要とされるのは、その進化を受け入れながらそれを使って何をするかを考えられる人間だ」という趣旨の話を聞きましたが、まさにそれを実感させられます。