シンガポール政府観光局(STB)は6月1日にオンラインイベントを開催し、日本・シンガポール外交関係樹立55周年を記念して実施する観光プロモーション事業を発表した。日本政府観光局(JNTO)と共同で「SJ55」のロゴを作成したほか、コロナ禍でも旅行先としてシンガポールを身近に感じられるように旅行会社やエンターテイメント業界と提携してオンラインを中心にプロモーションを用意。同じく「日本に降りたってから55周年」のウルトラマンとのコラボレーション企画も開始する。
具体的には、ロイヤルホストなどを運営するロイヤルホールディングスの冷凍食品ブランド「ロイヤルデリ」で4月2日からシンガポールのチキンライスを販売開始。また、昨年からJTBと組んでバーチャルツアーも実施していて、その中では昨年12月にユネスコの人類の無形文化遺産として登録された、屋台街を舞台とする「ホーカー文化」をテーマにした回も実施された。
「SJ55」ロゴ。桜とマーライオンを折り紙のように表現した
また、4月17日開始のスマートフォン向けリズムゲーム「D4DJ Groovy Mix」とのコラボでは、ゲームの背景にシンガポールの景色が使用されるほか、現地DJとのDJバトルも計画。さらにNetflixでは今年3月15日から2年間、1990年代後半から2021年までに封切りされたシンガポール映画6本を日本向けに配信し、「おうち時間」にシンガポールをより深く知ってもらうことを目指す。
6月後半以降では、シンガポール交響楽団やジャズシンガーの演奏を収録して配信する「シンガポールが贈る音楽の旅」企画や、8月以降にはシンガポール在住の日本人が「とっておきの話」を紹介する動画シリーズ「Myシンガポール」を制作し、こちらもオンラインで公開する予定。
さらに、目玉の一つとしてウルトラマンとのコラボレーションも実施。第1弾としてマーライオンの前にウルトラマンが立つ姿を描いたキービジュアルを作成しており、今後も来年12月までを期間として他のキービジュアルやショートビデオ、ノベルティなどを制作し、旅行業界との共同企画なども検討していく方針。
「SJ55」の実施予定事業カレンダー。発表資料より転載
なお、キービジュアルには「singaporeimagine ふたたび、旅へ。シンガポール」のタグラインを配置。国としての衛生対策「SGクリーン」などによって安心安全の旅の実現を目指していることをアピールするとともに、コロナ後の旅行先としてシンガポールを想起してもらうねらいだ。
このほか、成城石井など他の企業との企画も進んでおり、さらに往来制限の緩和など状況の改善に合わせて更に多様なプロモーションも展開していく計画を立てているという。
発表会はバーチャル形式で開催され、STB長官のキース・タン氏がビデオメッセージを寄せたほか、北アジア局長のマーカス・タン氏、日本支局長の柴田亮平氏、日本支局マネージャーの吉田明子氏も登壇した