Live and Let’s Flyなどによると、ユナイテッド航空は今秋に従業員に対してワクチン接種を義務化することを決めた。米系航空会社では初めて。

米国で勤務する従業員に対して10月25日、または米食品医薬品局(FDA)が緊急時以外にも使用可能と承認してから5週間後のいずれか早い方の日までにワクチン接種を済ませて報告するよう求め、それを怠った従業員は解雇するという。具体的な条件は不明だが、宗教上、または医療上で妥当な理由がある一部の場合は除外するとのこと。

同社は、従業員に対する説明の中で、異論があるだろうとはしつつ会社にとって従業員の安全を守ることに勝る責務はなく、ワクチンを接種するほうが安全であることは疑いようのない事実だ、と理解を求めている。また、この16ヶ月の間に何十通ものお悔やみ状を社員の家族に送ってきており、そうした連絡を家族が受け取らなくて済むように決定したとも説明した。

すでにパイロットの90%、客室乗務員の80%はワクチン接種を完了していると推計されるが、社員全体での割合は把握できていないという。

また、Simple Flyingによると、ユナイテッド航空に続いてフロンティア航空も義務化を決定し、10月1日までの接種を求める。フロンティア航空は接種を拒否しても解雇はせず、継続的に検査による陰性の結果を示し続けるよう求める。

一方、The New York Timesによると、アメリカン航空はこれまでのところ義務化ではなく、インセンティブによって接種を呼びかける方針を取っているところ。具体的には、9月31日までにワクチンを接種した従業員に対して、2022年の休日を1日増やし、さらに50ドルのギフトカードもプレゼントしているという。

また、デルタ航空は今年5月に、新たに雇用する従業員についてはワクチン接種を必須条件とすることを決めている。