Skift MEETINGSによると、コロナ禍で非常に大きな注目を集め資金も流入していたバーチャルイベント向けテクノロジー企業が、現在は対面式イベントに盛り返されて苦境となっている。
コロナ禍の一時期はバーチャルが急成長しそのまま対面式を追い越して永久に逆転したままになるとの予測を示す専門家もいたほどの「ゴールドラッシュ」だったが、現在は各ベニューが対面イベントの予約でいっぱいとなりむしろ人手不足に苦慮するほど。プランナーもバーチャルのプラットフォームへの興味を失っているという。
Zoomの株価は2020年後半には550ドルを超えていたが、現在はコロナ前をわずかに上回る110ドルから120ドル程度で推移。またイベントテック最大手のCventも2021年11月に10ドルの株価で再上場したが、現在は5ドルを下回っている。さらにバーチャルイベントのON24も21年2月のIPOでは50ドルの株価を付けたが現在は12ドル以下となった。そして約1年前に10億ドル超を調達していたHopinが今年2月には従業員の約12%を解雇するなど、人員削減に踏み切る企業も複数出ている状況。
とはいえ、イベントテックの市場規模自体はコロナ前よりも拡大しているほか、今後のコロナ感染状況の推移によっては再び利用が進む可能性があり、さらに企業の二酸化炭素排出量削減のためにバーチャルやハイブリッドへのニーズが高まる可能性も期待されている。