ルフトハンザ・イノベーション・ハブが運営するメディア「TNMT」による未来の旅客輸送を大きく変革するかもしれないスタートアップのまとめ記事が面白い。


キックボード、自転車、スクーター、ライドヘイル、カーシェア、自動運転、エアタクシー、ハイパーループ、電動飛行機、宇宙旅行など16分野について160社近くを紹介するもの。実際には2019年10月に公開されてコロナ禍の2年半以上が経過しており、一部でURLが利用できなくなっていたり事業の見直しを迫られたりした企業もあるが、それでも日本語メディアでは見たことのない網羅性で十分参考になる。

記事では、利用者の移動距離に応じてマイクロモビリティ、都市型モビリティ、短距離移動、長距離移動の4分野に分けて輸送モードの革新を議論。

例えば都市型モビリティでは、都市化の進展とメガシティ化によって世界の主要都市のほとんどで交通事情の悪化がもたらされ、生産性や経済の損失に加えストレスレベルの上昇や事故の増加、そして深刻な大気汚染も発生。そうした中で、新たな輸送サービスが求められていると論じる。

このほか、記事では16分野のモビリティのシームレス化なども予測。また各企業のウェブサイトやベンチャー企業データベースCrunchbaseへのリンクなどのリストも掲載されており、約2年半前に専門家たちが示した分析や予測と現状を照らし合わせることでさらに多くの示唆を得ることもできるはずだ。

なお、TNMTは同様にコロナ禍の最中の2021年2月にも、出張に影響を与える可能性のあるオンラインミーティングやバーチャルオフィスなどの分野のスタートアップ100選も取り上げるなど、興味深い記事を発信し続けている。