The Sydney Morning Heraldなどによると、豪政府の保健大臣が「全国民のワクチン接種が完了したとしても国境開放は約束できない」と発言したとして注目を集めている。感染力やワクチン効果の持続時間などの要素について検証が必要との考えで、「根絶」からウィズコロナへの方針転換は連邦政府と州政府が合意できるかによるとも語ったとのこと。

また、同じくThe Sydney Morning Heraldは、スコット・モリソン首相が往来を再開すれば1週間の感染者数が1000人を超えるような状況になるとの予測を示し、国民はそれよりも規制の継続を望むだろうと述べたことを伝えている。

ただしモリソン首相は、シンガポールとのトラベルバブルは交渉していることを認めた上で欧州や米国、インドなど感染拡大が急激な国は対象外とも語っており、逆にリスクが少ないと判断される国が相手であれば先行した往来再開も選択肢になっていることを示唆。

news.com.auによると、カンタス航空のアラン・ジョイスCEOも、会社として10月からの往来再開を前提に動いているが、ニュージーランド以外とのトラベルバブル形成はそれより前に実現できる可能性があるとコメント。その上で、可能性のある対象としてシンガポール、日本、台湾の名前を挙げている。

ちなみに、日本に対する評価はメディアによってまちまちで、The Sydney Morning Heraldは感染率が低い国として評価している一方、旅行メディア「TRAVELLER」は、「毎週何千人も感染者が出ている日本や韓国はどう考えても現実的な選択肢ではない」との意見を記している。