英国、イタリア、フランスの各国が観光客を含めた往来の再開を計画している。EUとしては6月中旬にワクチン接種歴や陰性の検査結果、コロナからの回復歴を証明できるワクチンパスポートのシステムを稼働して渡航の制限を緩和していく計画だが、ワクチン接種が順調な英国は当初の予定通り5月17日からの海外旅行再開を予定しているほか、イタリアも月内、フランスは6月9日の予定だ。

英国では、相手国・地域の観戦状況を赤、黄、青の3色(※英語ではred, amber, green)で色分けして入国を制限する「信号機システム」を用意しており、5月17日に運用が始まる予定。青色扱いの国であれば、出発前検査と到着後2日以内のPCR検査で陰性であることを条件に隔離を不要とするもので、当初の対象がポルトガルやマルタなど一部の国に限定されるため旅行業界からは不満の声も出ているが、前進はしている状況だ。

一方、イタリアではマリオ・ドラギ首相がG20観光大臣会合の後で、月内にもEU全体の動きを待たずにイタリア版のワクチンパスポートを導入する計画があると発表。「イタリア旅行を予約する時が来ました」ともコメントしたという。

さらにフランスは6月9日から受け入れを再開する計画で、これに先駆けて5月19日からはミュージアムや劇場、カフェの屋外テラスなどの営業を再開。6月9日には、5000人までのイベント開催や、カフェやレストランの23時までの通常営業も認められるようになり、順調に進めば6月30日には最終段階として夜間の外出禁止などの措置も解除される予定となっている。