TTR Weeklyによると、世界各地でコロナ禍の行動制限が課されるなか、マリオットは各地の特性に合わせて事業を展開する「ハイパーローカル戦略(hyper-localised strategy)」を掲げている。
マリオットでアジア太平洋地域のセールス&マーケティングを担当する副社長のジョン・トゥーミー氏への取材をもとに書かれたもので、国境が閉鎖されて出入国が制限されるなかで、各国の国内旅行に焦点を当てることとなり「ハイパーローカル」化の取り組みを本格化。10月7日に発表した楽天グループとの戦略的提携もこの一環で、日本市場に合わせてカスタマイズしたコンテンツやプロモーションを楽天会員に提案していくほか、楽天会員の登録情報を使ってマリオット・ヴォンヴォイに入会できる仕組みなども構築していく。
また、昨年10月にはインドネシアのGrabと提携。これは、インドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピン、ベトナム、タイにおいて、各国のホテル内レストランやバーからのフードデリバリーで協業するもので、東南アジアで初のスーパーアプリとの大規模な統合となった。提携の交渉は2016年から始まっていたが、コロナ禍で加速したという。
また、今月にはタイ語、インドネシア語(バハサ語)、中国語繁体字、ベトナム語のサイトを開設したほか、日本などのサイトも最適化を続けている。
なお、同氏は、日本を訪れる外国人旅行者数のレベルは来年上半期の間に通常のレベルに近づくとしつつ、2019年水準に達するのは2023年と予測しているという。
なお、記事では楽天との提携への期待や、今後の更なる提携の可能性などについても書かれている。