世界を大きく変える可能性を持つ生成AIは旅行観光産業でも注目の的となっているが、対話型AIの提示する情報が必ずしも正確でないことは企業の悩みのタネ。travelmarket reportによると、エア・カナダは現地で訴えられて主張が認められなかったという。
この事例では、あるユーザーが忌引割引(Bereavement Fare)の利用についてエア・カナダのAIチャットボットに質問したところ、普通運賃を購入したあとでも遡って割引の利用が認められると回答されたが、実際にはこの回答が誤っており、訴訟では差額を支払う義務がエア・カナダにあるかどうかが争われた。
ウェブ上の忌引割引の説明ページでは規則を明示していたものの、結論としてはエア・カナダが敗訴。「チャットボットが正確であるように合理的な注意を払わなかった」「忌引割引の専用ページがチャットボットよりも本質的により信頼できるという理由を説明していない。またウェブサイトのある場所で見つけた情報を、ウェブサイトの別の場所でダブルチェックしなければならない理由も説明できていない」と判断されたという。