日本人ジャーナリストが入境を拒否されたレポートがYahoo!ニュースなどでも注目されるなどネガティブな話題が増えてしまっている香港だが、旅行観光産業のリカバリーは順調に進んでいる様子。
国際航空運送協会(IATA)は7月4日、香港の航空旅客需要が2024年までに2019年水準を回復するとの見通しを発表した。これまでの予想を上回るペースで回復が進んでいることを受けたもので、香港政府による航空産業の人手不足解消の施策などが奏功していると称賛している。
今年に入るまでは中国や日本などとともに往来再開の歩みが滞っていたため悲観的な見通しが示され、AIRLINE ROUTES & GROUND SERVICESによるとIATAも完全回復は2027年と予測。またIATA事務総長は昨年9月の段階でも香港は国際航空ハブとしての地位を失ったと発言していたが、今回の見直し発表でそこから急速に回復が進んでいることが分かる。
またTTG Miceによると、香港ではMICE分野でもリカバリーが順調。例えば9月のEDGE Global AI & Web3 Investment Summit 2023は1万人が参加予定であるほか、12月開催で3000人の来場を見込むInsurtech Insights Asia 2023 Conferenceなどが予定され、さらに医薬系でも複数のイベントが開催済み、または開催を控えている状況だ。
香港政府観光局(HKTB)のMICE&クルーズ担当幹部は「様々な産業における香港のリーディング・ステータスとグレーター・ベイ・エリアがもたらす膨大な機会のおかげで、香港は世界のミーティング開催地としての地位をさらに強化し、コンベンション主催者の間でトップの選択肢であり続けていることを嬉しく思う」とコメントしているという。