米国で映画の大ヒットが報じられている「バービー」だが、旅行観光産業にも人気の波が押し寄せている様子。
米Travel Weeklyによると、Dream South Beach Miamiではバービーの特製カクテルを夏の間を通して提供するほか、テーマパーティーも開催。ピンクカーペットで客を迎え、バービーとケンのバーレスクショーや衣装コンテストなども開催する。またラスベガスのThe Circa Resort & Casinoでは建物や6つのプールをピンク色にライトアップし、こちらでもカクテルなどを提供する。
コロンビアのHilton Bogota Corferiasでは来年7月までの限定でバービーをテーマとしたスイートルームを設置。テラスでの「ピンクニック」などの限定企画も盛り込んだ。
このほかでも、デンバーのThe Curtisは2007年からバービーをテーマとした客室を用意しており、映画に合わせて特別パッケージも設定。同様に映画公開前からのコラボレーション例は多々あり、バービーブランドの60周年記念に合わせてAirbnbで誕生したBarbie’s Malibu DreamHouseは2019年、ラスベガスのPalms Casino Resortは2009年、Hilton Buenos Airesは2014年で、マレーシアのGrand Hyatt Kuala Lumpurでも2021年に1フロアの14室すべてをバービールームとしているという。
またクルーズも同様で、ロイヤルカリビアンは2012年に提携。一方、Cruise Hiveによると、P&Oクルーズも今夏のファミリー客向けプロダクト強化の一環でバービーとの提携を決めているという。
ソーシャルメディアでの体験の共有が旅行の前提となっている現代において、バービーのような「映え」るビジュアルで広く認知されているブランドとのコラボレーションは成功への近道となると言える。
なお、こうした外部の力による旅行需要の創出では、スポーツやエンターテイメントの分野も注目されているところ。TRAVEL PULSEの7月21日の記事では、テイラー・スウィフトのツアーによって米国各地でホテルの稼働率や収益が大幅に増加したことなどを紹介している。