Los Angeles Daily Newsによると、南カリフォルニアの一部のホテルで調理やハウスキーピング、皿洗いなどの業務に従事するスタッフの給与を大幅に引き上げることで労使が合意した。
合意されたのは4年間の計画で、初年度に時給5ドルまたは1ヶ月あたり850ドルまたは年間1万400ドルの昇給を実施し、2028年1月15日までの間に時給10ドルまたは最大50%の昇給を実現する内容。
例えばハウスキーパー(room attendant)の場合その多くが2027年7月までに時給35ドルまたは年俸7.3万ドル(約1105万円)に到達するほか、調理部門でも最大で時給41ドルまたは年俸8.5万ドルが見込まれる。福利厚生も含めると、ホテル側はハウスキーパー1人を雇用するのに10万ドルを支払うことになる。また保険などの待遇改善も計画に含まれる。
同地では居住費の高騰などを受けて昨年から53軒のホテルで働く1万人以上の従業員がストライキや抗議を続けてきたが、今回の合意でこれらの活動も終結することになるとのこと。合意に至ったのは現時点では34軒だが25軒から30軒も追随すると見られるという。
なお、2026年のワールドカップや2028年のオリンピックの開催を控えるロサンゼルスでは、旅行観光産業の最低賃金をまずは時給25ドルに引き上げて2028年までに30ドルとする案も示されているという。