View from the Wingによると、アメリカン航空(AA)のCCOらがこのほど社内ミーティングでフラッグシップ・ファーストクラスの廃止を決定した根本的な理由を説明した。
1つ目の理由は顧客の変化で、これまでは出張者がファーストクラスの主要顧客だったが、現在ではそれを許容する法人が減少。オンライン予約ツール(OBT)でもファーストクラスが選択肢として表示されないことが普通となり、加えて「ファーストクラスという名前」自体が購入を妨げる営業上の問題となり、最上級のプロダクトを別の名称で販売することが必要だったとのこと。
また、実際のところ売れてなく、席は埋まっていてもアップグレードやエアマーシャル、従業員ばかりだったという。
さらに製品の競争力低下も指摘。20年以上前に導入した際には評価を得られていたが、現在は運賃に見合うレベルではなくなっていたと説明したという。
これに対して航空・マイル系ブログのView from the Wingとしては、富裕層ではファーストクラスの市場は存在しAAはサービス改善などによって競争力を回復することもできたと指摘。
また、AAがドア付きの新ビジネスクラスがファーストクラスの代わりになると考えている点についても、スペースや乗員と乗客の比率から同等のサービスは提供できず、さらにAAが「シンガポール航空や全日空のようなサービスレベルを実現したり、エミレーツ航空や全日空、カタール航空のような機内食を提供できるとは誰も思っていない」と手厳しい評価をしている。