豪州の旅行系ウェブサイト「TRAVELLER」はこのほど、ニュージーランドに続くトラベルバブルの可能性について検討する記事を公開した。基本的には、厳しい対策を取ってきた豪州であるため、感染を抑え込んでいるデスティネーションが候補となっている。

最初の候補はシンガポールで、すでに豪州からの片道バブルは実現しているほか、先日にはモリソン豪首相が先日のG7首脳会談への途上でシンガポールに立ち寄ってリー首相と会談し、バブル形成に取り組むことで合意したところ、スカイスキャナーにおけるシンガポールへの航空券検索が約6倍に増加するなど期待も高い。しかし、実際にはその合意文書も「すべての準備が整った時には小規模なエアバブルから開始できる」など中長期的な視点な文言が多く、少なくとも数ヶ月は難しいとの予想。

続く候補はクック諸島で、感染がゼロでニュージーランドとすでにバブルを実現しているので明日にでも可能性があるが、豪政府として次はシンガポールと言っているため後回しになるかもしれない。

フィジー、バヌアツ、ニューカレドニアの太平洋島嶼国は、フィジーの状況が安定すれば。

中国は公式には感染も落ち着いているが、外交関係が冷え込んでいるので可能性なし。そして日本は、本来は自然に候補になるしモリソン首相は今でもシンガポールの後の候補として名前を挙げているが、いかんせん感染が多くワクチン接種も遅いので豪州側のワクチン接種が大きく進展するまで、つまり年内は難しいとの評価。

記事ではこのほか、台湾、韓国、ベトナム、英国、米国、EU、カナダについても検討しており、どこも素早い実現への期待は示されていないが、米国については「奇跡はあるかも」、カナダは「ダークホースの可能性」とされている。