The Straits Times8world.comによると、シンガポールに本社を置くトラベルキュレーターズ(TRAVEL CURATORS)はJTBアジア・パシフィックから買収したダイナスティトラベルを変貌させようとしている。

ダイナスティトラベルは1978年創業で、2014年にJTBが買収。2022年2月3日22時現在、JTBグループウェブサイトではページが残っているが、トラベルキュレーターズがすでに100%子会社化したという。

トラベルキュレーターズの創業者はプライベート・エクイティ投資家として10年間を東京で過ごした経験のあるTeo Tianyi氏。2016年創業で、オーダーメイドの訪日旅行サービスを求める富裕層向けのアプリからスタートしたといい、現在はjapancurator.comも運営する。

例えば利尻島で地元漁師と一緒にエゾバフンウニを収穫しつつ気候変動の影響を学ぶ体験や、有機栽培される真妻わさびの収穫体験など、地域や環境にも良い影響を与える体験を企画している。

このトラベルキュレーターズの傘下に入ったダイナスティトラベルは、従来のカウンター形式からコンシェルジュ形式へと接客を変更。アジア市場での成長を目指す。老舗旅行会社の買収は、コロナ禍で旅行会社のサービスを再評価する流れが生まれ、海外ネットワークを持つ同社に可能性を見出したためという。

このほか、トラベルキュレーターズは自社の旅程作成・管理ツールを他の旅行系企業にも提供しており、JTBアジア・パシフィックとも戦略的パートナーシップを締結し、同社のテクノロジーやノウハウを供給してJTBアジア・パシフィックの事業革新に貢献するという。

なお、The Straits Timesの記事では、このほかトラベルキュレーターズによる日本での文化継承支援の活動や事業展開計画、ダイナスティトラベルの今後などについても説明されている。