TTG Asiaによると、マスターカードとクレセントレーティングが共同で発表した「グローバル・ムスリム・トラベル」レポートで世界のイスラム教徒の人口が2022年の20億人から2030年には23億人に増加するとの予測が示された。世界人口に占める割合は25%から27%に高まるという。

特に40歳以下の人口は14.6億人から16億人に増加するほか、20歳から25歳の層も1.65億人から1.81億人に増えるとのこと。

旅行業界が注意を払うべき点は、最も強い影響力を持つとみられるZ世代やミレニアル世代、女性層で、これらの層ではテクノロジーの活用も盛ん。また、ムスリムフレンドリーでないことを理由に観光を躊躇せず、アクセスや手頃さ、本質的な価値の高さなどが重視される傾向があり、例えばハラルフードが手に入らなくてもベジタリアンメニューやインスタント食品で代替するなど柔軟さも備えているとしている。

記事中ではこのほかムスリム旅行者の市場規模や特徴などについても紹介されている。

なお、Travel Weeklyはニューヨーク市が米国のデスティネーションとして初めて「ハラル・トラベル・ガイド」を作成したことを伝えている。多様な旅行者を積極的に受け入れようとする取り組みの一環で、他にも黒人やラテン系、アジア系などの多文化、あるいはLGBTQ+やバリアフリーに焦点を当てたガイドも公開している。