6月12日に入国前の検査が廃止された米国で、海外からの訪米旅行と米国市民による海外旅行の意欲が高まっている。
liveandletsfly.comによると、ユナイテッド航空では検査廃止の一方から72時間で国際線検索が240万回に達し、前週を7%上回った。このうち150万回は米国発の旅程で7.6%増、残りの90万回は海外から米国で6.9%増だった。
米国の旅行者が今夏の旅行先として多く検索していたのは欧州、メキシコ、カリブ海の順だったという。
また、Travel Weeklyによると、英国のツアーオペレーターOcean Holidaysでは、6月11日と12日の米国旅行の予約が前週比25%増となり、問い合わせは2019年比で105%増となった。
このほか、MMGY Globalの調査によると、米国の回答者の36%は検査廃止を受けて今後6か月以内に海外旅行をする可能性が高くなったと回答(40%は意向に変化なし)。これに対して、英国の回答者は52%が半年以内の訪米旅行の可能性が高くなったと答えたという。
ただし、明るい話題ばかりではなく、需要の急増とともに価格高騰や在庫不足の問題が顕在化。すでに米国内で航空運賃が7年ぶりの水準になっている状況が報告されているが、Travel Off Pathによると、ホテルでもマイアミでは宿泊料金がコロナ前の50%超にまで上昇。
こうしたなかで、Adobe Analyticsの調査によると、4月と5月の航空券予約件数は2ヶ月連続で前月を下回っている状況という。