米Travel Weeklyによると、米カリフォルニア州のモントレーでは市議会で先週実施された投票の結果、クルーズ客の下船に関する業務を廃止することを決めた。
モントレー湾の環境への負荷などの懸念から、市としてクルーズ客船を歓迎しないことをメッセージとして打ち出すのが目的。クルーズ客船の受け入れ自体を拒否する権限はなく船会社が停泊して乗客が下船することも可能だが、そのためには人員などをすべて自社で確保する必要がある。モントレーではコロナ前には年間7回から12回程度の寄港を受け入れてきたがコロナ後は今のところゼロ。
クルーズライン国際協会(CLIA)の社長兼CEOは、クルーズが当局の規制や各社の自主ルールによって安全や持続可能性に十分配慮した形で運航されており、また乗客は寄港地で平均125ドルを使用していることなどを訴える文書を市議会に提出したという。
クルーズ客船の受け入れを巡ってはフロリダ州のキーウェストやメイン州のバーハーバーなどでもオーバーツーリズムへの反発から住民側が住民投票で拒否を決定。一方、クルーズ業界はロビー活動にも力を入れておりキーウェストではその後、州によって結果が覆されている。