Cruise Hiveによると、コロナ禍を経て需要が急回復し今後も右肩上がりの成長が見込まれるクルーズ市場だが、クルーズ船の稼働率が100%を超えるなど需給逼迫が懸念される状況となっている。

今年の第1四半期における稼働率は、ロイヤル・カリビアン・グループでは102.1%となっており、ノルウェージャンクルーズラインも101.5%と続きカーニバルクルーズラインも91.0%となっているところ。オーバーブッキングのためオンボードクレジットなどの補償付きで予約の変更を提案されるケースも増えているという。

クルーズ船の稼働率は基本的に1室2名での利用を前提に分母が決まり、これに対して分子側では例えば子連れ客などで1室に3人目、4人目に加わることもあるため100%以上の数値も異常値ではないものの、当然船内は混雑し顧客満足度に悪影響を及ぼす可能性もある。

特に、コロナ禍の2年間で空いていて快適な船内を体験してしまったリピーターが苦痛に感じるのは自然な流れ。Cruise Hiveではこうした混雑の問題について、環境問題とともにクルーズ業界にとって今後の成長を試金石となると指摘している。