国際航空運送協会(IATA)が推進する航空券の流通規格「NDC」について、米国ではアメリカン航空(AA)が強硬姿勢で移行を進めそれに対して旅行業界団体の米国トラベルアドバイザー協会(ASTA)が米運輸省に是正を求める事態となっているが、英Travel Weeklyによると英国の業務渡航の業界団体ビジネストラベルアソシエーション(BTA)がASTAを支持することを表明した。

AAはこの4月に、旧来型のGDS接続から運賃の40%超を引き上げ、競争力の高い運賃をNDC経由と直販に限定。これに対してASTAは7月末にDOTへ訴えたが、現時点でDOTは反応を見せていない状況。BTAのCEOは書面に署名したしたことについて「越えてはならない一線」と表現。特にAAが支配的な立場にある路線において運賃が市場から排除されることを問題と指摘している。

そして、ASTAがAAの代理店契約の見直しなどの動きを反競争的と非難していることについてはコメントを控え、さらにNDCについても「我々は全面的に支持している」としつつ、「我々はNDCの準備に多くの時間と金を費やしてきたが、航空会社は約束を果たしていない」と指摘。

NDCが標準化を目指したものであるにも関わらず航空会社によって仕様が異なるなど「非常に断片的」な状況であるとし、NDC導入の遅れは航空会社に問題があると主張している。