シンガポールのリー・シェンロン首相は8月29日の施政方針演説で、全人口の80%がワクチン接種を完了したことを明かすとともに、デルタ株の出現により感染をゼロに押さえるのはもはや不可能と断言し、新型コロナウィルスを風土病(エンデミック)として受け入れる準備を進めなくてはならないと訴えた。

そして今後の成長のために取るべき戦略の3本柱として「(国際)ビジネスハブとしての地位を維持する」「海外からの投資を呼び込む」「シンガポール企業の成長と起業の促進」を列挙。

このうち特にハブ機能の維持において、首相は「このまま国境を閉じているとシンガポール経済は恒久的なダメージを負う」と発言。その上で、早期に国境を開き安全に往来できるようにしなければならないと訴えた。