Skiftによると、ヒルトンはFBIやCIA、麻薬取締局(DEA)、国家安全保障局(NSA)など米国政府機関の出身者を採用して危機管理能力を高めている。

リードするのはFBIで25年間を過ごしてから2016年にヒルトンの安全、セキュリティ、危機管理、不正、調査担当副社長に就任したJohn Giacalone氏で、組織を危機に対してプロアクティブでリアクティブに作りかえる役割を担っている。

同氏は、ハリケーンのシーズンにホテルを支援する対応チームを派遣したり、大規模なイベントやテロ、自然環境などによって発生する可能性のある脅威に対しスタッフの準備をさせたりすることを仕事としている。

問題発生時の対応能力だけでなく、各ホテルが持つリスクについて正しく認識し、理解することが重要との考えのもと情報収集に力を入れており、新型コロナウィルスについても中国政府が認める数週間前から武漢で多くの肺炎患者が発生している情報を得ていたという。

このほか、ホテルごとに山火事やハリケーンなどのリスクを想定して準備をするようにしたり、オーナーから危機を通報できるアプリの開発などにも力を入れているとのこと。

記事中では、具体的な警戒のポイントや訓練などについても紹介されている。