abcnews.go.comによると、海面上昇と高潮の影響でハワイのビーチや海岸線の侵食が以前よりも急速に進んでいる。

過去100年でオアフ、マウイ、カウアイの3島ではビーチの約4分の1が失われたほか、海面は4年間ごとに1インチ上昇しており、現在も海岸線の70%が脅かされている状況。

こうしたなかで今年4月には、ハワイ州が米国の州として初めて気候緊急事態を宣言。今後、ハワイ州は海面上昇だけで190億ドル(約2.2兆円)の損失を被ると予想されているといい、すでに建物への浸水や道路の寸断などが起きているところ。

これまでそうした被害を避けるために作られてきた防潮堤や土嚢が、海底を破壊して自然の砂の補給を妨げるなどして逆効果をもたらすといったことも分かっているとのこと。

ハワイでは、気候変動だけでなく観光が地元住民への負担となる「オーバーツーリズム」を批判する声も高まっており、そうした状況に対しハワイ州観光局では「マラマ・ハワイ」などの責任ある観光(レスポンシブル・ツーリズム)の取り組みを積極的に進めている。