TTGによると、入国制限の緩和で海外旅行の販売も増えている英国だが「ウィズコロナ」での旅行販売にフラストレーションを訴える旅行会社が多くなっている。

問い合わせは増えているものの、時間をかけて見積もりを作成しても「予約して大丈夫という確信を持てない」と断念する消費者が多く、徒労に終わることへの苛立ちが募るというもの。

また、TTGが現在の経営課題を聞いたアンケート調査では、検査などコロナ前には不要だった追加の「面倒」が65%で最も多かったほか、旅行前や旅行中に陽性反応が出ることへの懸念が50%、旅行中に行動制限が変わることへの不安が49%などとなった。

さらに、価格の上昇を懸念する旅行会社も全体の3割を超えたといい、提示した見積もりに対して顧客がためらっている間に価格が変動したり客室や航空券が売り切れるというケースも報告されているという。

なお、航空運賃や宿泊料金などの値上がりについては、CWTと業務渡航の業界団体であるグローバル・ビジネス・トラベル・アソシエーション(GBTA)が動向予測を発表。

これによると、航空運賃は2022年に前年比3.3%増、2023年に3.4%増となるほか、地上交通費はそれぞれ3.9%と3%の上昇となる見通し。これに対してホテルの宿泊料金は13%増の135.66ドルと10%増の149.25ドルとなり、回復を牽引すると予測されるという。宿泊料金は2020年に8.3%減、2021年に17.7%減となっており、今年の第3四半期も2019年を約25%下回っている状況。下掲のグラフでは地域別の動向も確認可能だ。(ホテル宿泊費版はこちら/地上交通費版はこちら

航空運賃動向予測

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