2022年2月17日から3月2日までに発表または報道された旅行観光関連の資金調達やM&Aの情報は下記の通り。
ボートや水上体験のシェアリングサービスを提供するGetMyBoatはヤンマーホールディングスから2100万ドル。ヤンマーが株式の過半数取得。
EVレンタルのUfodriveはハーツなどから1900万ドル。
バケーションレンタルやビーチハウス、スキーリゾートなどの宿泊を扱うAvantStayは5億ドル。2ヶ月前にも1.6億ドルを調達したばかり。米国とメキシコの100都市超で1000軒以上を運営しており更なる拡大を目指す。(出典:PhocusWire)
英国の不動産管理ソリューション提供企業Lavandaは7.25億ドル。15年創業、物件管理ソフトウェアでオーナーの短・中期賃貸ビジネスを手助け。民泊のように賃貸契約。レベニューマネジメントや在庫管理、流通・マーケティング支援なども。(出典:PhocusWire)
バケーションレンタル管理のEvolveは1億ドル。デンバー発で1.9万軒管理、累計調達額は2.35億ドルに。「アラカルト」形式で昨年上場したVacasaとの差別化を目指し、10%コミッションの基本契約ではハウスキーピングやメンテナンスを除外しつつ、流通最適化などに注力(出典:Skift)
29ヶ国500都市でバケーションレンタルを扱う英企業「Plum Guide」はシリーズBの3100万ユーロを完了。昨年後半に900万ドルを獲得したほか、クラウドファンディングで350万ドルも。(出典:TRAVOLUTION)
バングラデシュのOTA、GoZayaanがパキスタンのFindMyAdventureを買収。金額等は非公開。GoZayaanは17年創業で昨年9月に260万ドルを調達しており、AirbnbやPricelineの元役員も投資。(出典:PhocusWire)
ロンリープラネットは旅程作成ツール開発のElsewhere買収、金額等非公開。Elsewhereは2020年創業で、着地側のパートナーをネットワーク化しその情報でユーザーの旅程作成をサポート。ロンリープラネットはUGC(User Generated Contents)と決別の方向とも。(出典:PhocusWire)
中東・アフリカ地域を基盤とするメタサーチのWegoはOTAのCleartripの中東事業を買収。Cleartripは昨年4月にインドEC大手Flipkartに買収されており、Flipkartはインド市場に、Wegoは中東に注力する形。金額等は非公開。(出典:PhocusWire)
カナダのモビリティスタートアップRideCoはシリーズA、2000万ドル。公共交通をオンデマンド化し利便性とコスト効率を向上。15年創業で現在は60以上の都市でサービスを提供しており、ロサンゼルスやラスベガス、ヒューストン、カルガリーなどでトップシェア獲得。(出典:公式サイト)
バケーションレンタルやホテル向けオートメーション支援のOperto Guest Technologiesは1200万ドル、シリーズA。カナダ発で昨年にはVRSchedulerを買収して流通・オペレーション管理分野にも進出。(出典:PhocusWire)
ドバイ発「分単位レンタカー」のUdriveは500万ドル。2017年創業。近くの車両を探して予約でき、料金にはガソリン代や保険料、ほとんどの駐車場料金を含む。出資者のうちOman Holdings Internationalはレンタカー会社Budget Omanも保有。(出典:PhocusWire)
モントリオール発のバスチケット予約サイトBusbudは1100万ドルを調達してラテンアメリカの長距離バス予約サイトRecorridoを買収。2020年にも1200万ドルを調達しており2011年の創業以来の累計は4400万ドルに。コロナ禍でも昨年12月の収益は前年比280%増。84ヶ国の230万路線をカバー。(出典:PhocusWire)
米OTAのHopperはパリのSmooss買収。Hopperにとっては1年未満で3社目。Smoossは2019年創業で、旅行・航空系企業向けの増収支援(Ancillary Dynamic Pricing)や遅延・欠航時の支援などのツールを開発、AF/KLなどが利用。HopperはOTAながらB2Bでのテクノロジー販売にも注力。(出典:PhocusWire)
ユタ州発、別荘共同所有のEmberは1740万ドル。PayPal共同創業者でFacebookの初期投資家も投資。この分野の資金調達は続いており、昨年9月にはメキシコのKokomoが5600万ドル、米国のPacasoが1.25億ドル、ロンドンのAltacasaが200万ユーロを調達。(出典:PhocusWire)
シンガポール発のマイクロモビリティ企業Beamは9300万ドル。2018年創業で豪州、ニュージーランド、韓国、タイ、マレーシアの35都市でサービス展開。調達した資金で日本、インドネシア、フィリピン、ベトナム、トルコへの進出など目指す。(出典:PhocusWire)
コリビングのDoveVivoは短期賃貸物件管理会社のAltidoを買収、欧州最大の住居管理プラットフォーム誕生と自認。欧州各国の40都市で2500軒以上の物件を運営。(出典:PhocusWire)
ゲーム配信などで人気の高い「Twitch」の旅行版的なライブストリーミングサービスのHeygoは2000万ドル。90ヶ国のユーザーがインタラクティブなライブストリーミングツアーを配信。コロナ禍の初めに創業してこれまで延べ200万人以上が参加。(出典:Skift)
中国の企業向け経費精算スタートアップFenbeitongは1.4億ドル、累計3億ドルでユニコーン化達成。(出典:プレスリリース)
ホテル向けソフトウェア開発のCanary Technologiesは1500万ドル、シリーズA。チョイスホテルズなど数千軒のホテルが利用しており今ラウンドもAirbnbを支援したY CombinatorやThayer Venturesなどが参加。(出典:Skift)
チェコのDaytripは614万ユーロ、優良ドライバーによる送迎サービスを85ヶ国で提供。2015年の創業以来30万人が利用。(出典:Skift)
ホテルの人材採用のシンプル化を目指すHoscoは340万ユーロ。教育機関と企業をネットワーク化。ホスピタリティ関連のトレーニングも。(出典:Skift)
消費者向けにポイント/マイル系サービスを提供するPoint.meは200万ドル。Juicy Milesがリブランド、特典航空券の予約サービスなど。こちらのサイトでは概要や使い方など解説も。(出典:Skift)
ホテル向けにアップグレード手続きの自動化ソフトウェアを提供するRoomdexは1000万ドル。豪州の大手ベッドバンクWebjet(ウェブジェット)が出資。(出典:Skift)
※Canary Technologiesなどに投資しているFidelity Investmentsの投資戦略についてはSkiftが別途記事を掲載している。