Hotel Managementによると、サステナビリティへの取り組みの必要性が広く認識されるようになっている現在、ホテル業界ではそうした取り組みへの投資が余分な負担ではなくむしろプラスのリターンを得られることが認識されつつある。

もともと観光産業は環境や天然資源、その土地のコミュニティに依存しており、そのことだけでもその保全は必要不可欠ではあるが、持続可能な経営は運営コストの削減や増収、効率化、ブランドへのロイヤルティ向上、従業員の離職率低減など様々な成果にも繋がるとのこと。

例えば人件費と並んで大きなコストとなる光熱費だが、持続可能な建物では当然光熱費が安く抑えられるところ。最近はそうした建物の建築自体のコストも下がっており、結果として既存の建物で平均19.2%もROIが改善しているという。

そのほかでも、環境だけでなくスタッフの賃金などを含めて持続可能な選択肢であれば追加費用をいとわない旅行者が増加しており、一方、求職者の選択にも影響を及ぼしているところ。記事ではエネルギーや水の効率的利用、再生エネルギーの活用、ゴミの削減、サステナブルな調達などについてのアイディアが細かく説明されている。

なお、Travel Weeklyによるとアメリカン・ホテル&ロッジング協会(American Hotel & Lodging Association、AHLA)は今週、会員のホテルが運営をよりサステナブルなものとできるようにするプログラム「Responsible Stay」を発表。上記記事で触れられているような事柄について会員の背中を押す施策を展開していく方針が示されている。