Euronewsによると、旅行医学会の学会誌(Journal of Travel Medicine)に掲載された研究結果で2021年までの13年間に自撮りに関連して死亡したケースが379人に上ることが示された。これに対して、同期間中のサメの襲撃による死者は90人のみだった。
先月はインドで要塞の端で自撮りをしようとしていた24歳の女性が転落死したほか、死者は出なかったもののベネツィアで自撮りのために忠告を無視して着席を拒否したグループの乗ったゴンドラが転覆したとのこと。
集計は旅行者だけを対象にしたものではなく、自撮りによる死者全体に占める旅行者の割合は37.2%だったが、実際には報告されていないだけでさらに多い可能性も。判明している死因としては高所からの転落が49.9%で最も多く、そのほかは輸送機関関連が28.4%、溺死が15.3%などとなったという。
こうしたなかで、自撮りがオーバーツーリズムに悩む観光地の住民感情を逆なでしがちなこともって自治体や企業が自撮りを制限する動きも増えており、記事では日本のJR西日本による自撮り棒の使用禁止も紹介。このほかでも、イタリアのポルトフィーノで一部エリアの自撮りが禁止されたり、オーストリアのハルシュタットでは自撮りを妨げるフェンスが設置される(後に撤去)事態も起きたりしている。