米Travel Weeklyによると、Tripadvisorは2020年末にベータ版として立ち上げたサブスクリプションプログラム「Tripadvisor Plus」を終了することを決めた。
同プログラムは、ユーザーが99ドルの年会費を支払うとホテルやレンタカーなどを特別価格で利用できたり特典を受けられたりする内容だった。
導入後に就任した現CEOは「消費者に財布を取り出してクレジットカード情報を入力してもらうのは、これまで消費者にそのようなことを求めなかったブランドやサイトにとって少々不調和だったかもしれない」とし、「良い価値提案ではあったが、一部の人が考えていたほどには普及しなかった」と説明したとのこと。
導入後にはホテル側のサポートを得るのに苦戦していた経緯もあり、自身もTripadvisor Plusの会員だったホテルマーケティング会社の幹部は、LinkedInで「私はかなり節約できた」としてユーザーにとっては価値があったと認めつつ「ホテルに対しての価値提案には議論の余地があった」と指摘。ただし、そのうえで「少数の企業(Google、Booking、Expedia)が支配する世界のなかで、少なくとも何か異なることをしようとしたTripadvisorに私の賛辞を送りたい」として次の挑戦へのエールも送ったという。
なお、旅行観光産業で最も成功しているサブスクリプションプランのひとつがeDreams Odigeoの「Prime」で、同じように会費を徴収するかわりに旅行商品の割引などを提供し昨年末時点での会員数は590万人となって来年には725万人を達成できると自信を示している。