国際航空運送協会(IATA)はこのほど、今後の国際線需要の回復においてアジアは他地域に比べ圧倒的に遅れるとの予測を示した。
2019年と比べた有償旅客キロ(RPK)の回復状況を方面別で比較すると、最も回復が早いのは欧州域内で、2020年は70%減だったが今年は62%減、来年には25%減まで回復すると予測。また欧州/北米路線も82%減、77%減、35%減となるという。
これに対してアジアに関わる路線では、アジア/中東路線こそ72%減、75%減、59%減となっているものの、アジア/欧州路線は78%減、88%減、77%減とされ、2020年と2022年がほぼ変わらず。アジア/北米路線も78%減、85%減、75%減、アジア域内路線は83%減、97%減、89%減と極めて悪い予測が示された。
ただし航空会社の業績については、北米が2022年に黒字に転じる以外はどの地域も同じような傾向で、アジア太平洋地域の航空会社の2022年段階での営業損失率は他地域と横ばいとなる可能性が示されている。