Travel Weeklyによると、ハワイの観光産業はデルタ株による感染増のため州知事が旅行者に対し「来ないで」と呼びかけた影響を大きく受けた。

デルタ株が猛威を振るう前は、7月にはホテル稼働率が82%となり2019年7月に3ポイント差まで迫り、RevPARは2019年を17%も上回り、さらにADRは21%増の303ドルとなるなど好調だったハワイだが、9月には稼働率は55%、RevPARは168ドルまで落ち込んだ。アウトリガー・ホスピタリティ・グループでは、知事の発言後にハワイの施設のキャンセル率がそれまでの3倍に高まり、そのまま6週間続いた。

10月19日には知事が受け入れ再開を発表し、11月8日付けで行動制限も緩和しているため今後は年末に向けて回復が期待されるが、予約の見通しは軟調で、特に外国人や団体、MICE需要の復活が待たれているところという。

こうしたなかオアフ島では、11月3日に屋外/屋内を問わずコンサートやスポーツ大会などのイベントを100%の定員で開催可能とする制限緩和を実施。会場内では水のみ提供可能でワクチン接種とマスク着用も義務付けられるが、人数制限が撤廃された。

レストランやバー、ジムは以前50%の制限が残っているが、酒類販売については午前2時の営業が可能となった。

このほか、ウェディングや会議などの「インタラクティブ」なイベントは屋内で150名、屋外で500名まで、定員の50%まで受け入れ可能となった。こちらもワクチンとマスクは必須だが、飲食の提供は可能。さらに11月24日には屋内は300人まで、屋外は制限を廃止し、12歳以下の子どもも参加可能とする予定という。