Travel Pulseによると、米CDCは12月末にクルーズ旅行についてワクチン接種を完了していても避けるよう呼びかけた。オミクロン株の感染拡大のなかで、クルーズ船内などの環境ではより感染しやすいと警告したもの。
それでも乗船する場合はワクチンを接種し、対象となっていればブースター接種も受けるよう呼びかけ。接種が完了していない場合は、旅行終了後に最低5日間の自己隔離を呼びかけた。
これに対してクルーズライン国際協会(CLIA)は、船内の感染率が陸上よりも遥かに少ないとして失望感を示しつつも、乗客の安全を確実なものとするため引き続きCDCと力を合わせて取り組むと表明している。
クルーズ各社ではワクチン接種を乗船の条件とするなど対策を講じているところだが、最近はそうしたなかでも感染例が報告されている。それでも全乗客数に対する割合は1%を下回るなど低く、また症状も無症状か軽症に留まっているが、航海中に寄港予定がキャンセルとなるなど旅行への影響も出ている。バハマでは、MSCクルーズの客船が自社が所有するプライベートアイランドへの寄港を認められない例もあったという。
また、アイーダ・クルーズでも、乗客2844人と乗員1353人を乗せた船内で60人強の感染が発生し、いずれも無症状または軽症だったものの航海の継続を断念。乗客を下船させフライトを手配するという。