TTG AsiaとTravel Weeklyによると、シンガポール政府が観光産業のリカバリーに向けた取り組みを本格化している。
リカバリー支援のため5億シンガポールドル(約450億円)の予算を確保し、戦略的な人材育成や事業変革、価値向上、差別化などを推進。また、リカバリーキャンペーンの「SingapoReimagine」の取り組みも強化する。
事業変革では、ウェルネスとサステナビリティの分野で企業が革新的なコンセプトや仕組みを試すことを期待。また差別化では、シンガポール政府観光局(STB)キース・タン長官が「例えばオーチャードロードのクリスマスライトアップも今までと同じものを続けるべきではない。いかにしてワオファクターを積み増すかが重要になる」と発言したという。
価値向上では、一例としてガーデンズ・バイ・ザ・ベイで映画「アバター」の世界観を楽しめる新アトラクションの誕生も決まっている。
SingapoReimagineでは、主要10市場に優先的に取り組み、すでにインド、豪州、インドネシアではB2Cの施策を展開。航空会社やOTA、メディアなどと共同でデスティネーションとしての認知度向上に取り組む。今年後半には新しいインセンティブプログラムも導入を予定しているという。
なお、TTG Asiaの別の記事では、3月の短期訪問者数が12万人に達し、1月が5.7万人、2月が6.7万人と順調に回復してきていること、入国制限を大幅に緩和した4月以降はさらに伸びが期待できることを伝えている。