TTGによると、エミレーツ航空(EK)はロンドン・ヒースロー空港が9月まで1日あたりの旅客数を10万人に制限しようとしている案について、「まったく理不尽で受け入れられるものではない」として要求を拒絶した。

空港側は、トラブルなく運営可能な上限が10万人と試算して、現時点で予定されている10万4000席の4000席分について削減を求めたものだが、EKはこれに対して「料金を支払っている旅客を追い出す便を指示し、従わない場合は法的措置を取ると脅している」と批判するとともに、自社の体制は運航に問題なく相次ぐ欠航や遅延などのトラブルは空港側にあると主張。

一方、空港側は混乱の主要因は航空会社のグランドハンドリングにあり、コロナ前の最大85%程度まで回復した需要に対してリソースは70%しか回復してなく、しかも何ヶ月も前から人材確保を呼びかけてきていたと反論している。

なお、欧州では英国以外でも混乱が発生しており、Simple Flyingによるとルフトハンザは来月末までに2000便の追加欠航を決め合計を6000便近くに増加。またBusiness Travellerによると、KLMも8月28日まで1日あたり10往復から20往復の運航を取りやめるという。