Travel Weeklyによるとアメリカン航空(AA)は今週、旅行会社に対し来年4月までにNDC接続を完了するよう求める文章を送付した(米国以外の市場も含まれるかは不明)。
アメリカン航空は3大GDSとNDC流通を含めて契約を締結したところ。旅行会社が4月までにNDCを介さずにGDSを利用し続ける場合、現在購入可能な運賃の40%以上にアクセスできなくなるとしている。一方、接続を完了すればより充実したコンテンツやシートマップ、最安値、さらに強化された機能なども利用できるようになる。また予約と同時にロイヤルティプログラムへの登録を促すことで追加の収入も得られる可能性があるという。
AA幹部らは「多くの旅行会社はすでにいくつかの航空会社のNDCコンテンツにアクセスしておりアクセス自体に問題はない」「我々は他社と違い、接続を大幅に簡素化するためGDSの対応を待った」「我々は各社が準備をするのを助けるためにここにいる」などと説明しているとのこと。
これに対して旅行会社からはポジティブな受け止めも聞かれているといい、「そろそろアメリカンのような誰かが強制的に前に進めるべき時期」といった声も出ているという。ただし、メッセージの伝え方や複雑な手配への対応などに対しては批判的な意見もあるようだ。
なお、Travel Weeklyによると、NDCを推し進めてきた国際航空運送協会(IATA)はさらに一歩進んでOne Orderの規格による航空券流通の現代化促進を目指すワーキンググループを設置することを発表。AAのほかブリティッシュ・エアウェイズやエールフランス/KLM、シンガポール、エミレーツ、フィンエアー、ルフトハンザグループ、オマーン、厦門などの各社が初期メンバーに名を連ねているという。