世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は2月14日、西欧の主要都市が2022年に旅行需要を大きく回復したと推計するレポートを公開した。
VisaとOxford Economicsと共同で調査を実施したもので、ロンドン、パリ、ベルリン、ローマ、マドリードの5都市について旅行・観光産業からのGDPへの寄与額や雇用、旅行消費額などを分析。この結果、5都市の合計のGDP寄与額は2022年に710億ドルに達したと考えられ、2019年の835億ドルに対して85%まで回復したと示している。
5都市のうち最も好調なのはパリで、すでに94%まで回復。その他の都市は70%から82%の範囲に収まっているという。パリの急ピッチでの回復については米Travel Weeklyも伝えている。
コロナ禍では人混みを避けるニーズが高まって地方分散が進んだとされているが、ここに来て王道の大都市が人気を取り戻してきているようだ。
なお、5都市の旅行観光産業における雇用数は、コロナ前には97.6万人だったが2020年に58万人にまで減少。これに対して昨年は80.7万人となったという。