中国からの旅行者に対する入国制限の強化で国によって対応が分かれているが、Simple Flyingによるとネパールは海外から到着するすべての旅客に対して検査による陰性証明の要件を復活した。

ネパールでは昨年の3月に外国人旅行者の受け入れを再開し検査も不要としていたが1年未満での再導入となる。

一方、Reutersによるとタイは週末にネパールと同様の措置を発表したが9日に撤回した。

入国制限の感染拡大防止の効果は極めて限定的との調査結果が各所から示されているところで、今回の各国の場当たり的反応に対しては国際航空運送協会(IATA)やACIヨーロッパがすでに批判の声を上げている状況。

そしてTravel Weeklyによると、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)も「各国政府がこのウイルスの特性について何も学ばずWHOのアドバイスを無視し続けている」と批判し、世界の旅行観光産業にとって後退だと訴えたという。

なお、JAPAN TODAYは中国人の海外旅行再開によって最も大きな恩恵を享受するのは入国制限を設けない東南アジア各国とする記事を公開。一方Skiftは中国政府によるパスポート更新の停止や、日本を含む各国の大使館などが感染拡大で業務を停止したことによるビザ発給の停滞などもあり、業務渡航の回復はゆっくりと進むことになるとの予測を示している