団体旅行が解禁されるなど中国発の海外旅行市場への注目が高まってきており、海外メディアでの露出も続いている。

このうちThe Moodie Davitt Reportは、中国人出国者数が2019年の1.7億人に対して2030年には2.28億人へと拡大するとの予想を紹介。China Outbound Tourism Research Instituteの創設者らによるレポートを取り上げたもので、2028年には2億人を超えるとした。予想通りとなれば2014年からの14年で1億人から倍増することになる。

レポートは1997年からの推移を振り返り、さらに2030年までの市場動向について推測する内容で、セグメント別の分析やソーシャルコマース、メタバース、バーチャルアイドル、ライブストリーミングなどの活用などについても掲載。

このなかでは、消費意欲が引き続き旺盛でありつつも値段に対する品質がより重要になり、適切な商品が最適なセグメントに適切にカスタマイズされれば消費者は喜んで多くを支払うとも記されているという。

中国人旅行者が「プレミアム」を求める傾向はCNBCも取り上げており、これによるとコロナ前に比べて宿泊により多くの費用を投じたいと考えている消費者が増えているとのこと。具体的には最大の支出先として宿泊を選んだ回答者が20%となって2017年と2020年の17%を上回った。また、より星の多いホテルに泊まりたいと答えた回答者も2020年の18%から37%へと増加。特に高所得者層では31%が47%へと上昇した。

またショッピングについては、予算は9405元で2017年の1万3782元を大きく下回ったものの、先述のレポートと同様により高品質な製品を購入して生活をアップグレードしていきたい傾向も示されたという。