PhocusWireによると、4月にSITAがIndicio、アルバ政府と共同で実施した渡航書類のデジタル化のテストが成功裏に終わり、次の一歩に向けた準備が進められている。

テストは、対象となる旅客がアプリをダウンロードしてパスポートデータを登録しておくことで、出発前に入国が承認されて到着時にパスポートを提示する必要がなくなるもの。2週間で米国とカナダからの24人のみで実施したものの、旅行者とデスティネーションそれぞれにとって十分なメリットが確認できたという。

具体的には、旅行者にとっては9割の時間短縮に繋がり、受け入れ国もより高精度のリスク評価が可能になり、アルバ当局も結果に満足して本格的な導入に向けて動きはじめたとのこと。最終的にはレンタカーの受け取りやアトラクションの入場、ホテルのチェックインなどにも活用する計画。

なお、デジタルアイデンティティについては、各企業にそのデータ管理の権限を渡すのではなく、個々人がそれぞれのデータを管理したうえでそれをいつ誰とどのように共有するかを選べるようにする「セルフソブリンID」の議論も注目だ。