TRVLWIREでは、以前から社会全体の「モノからコトへ」の流れとともに旅行・観光の世界でも「どこへ行くか」ではなく「何をしたいか」という目的が先行する時代が到来する可能性を取り上げてきているが、特にラグジュアリー旅行の分野ではこの方向性に沿った話題が続いている。

Globetrenderはラグジュアリー旅行のトレンドを分析するレポートを発表し、これまで旅行会社は年齢やライフステージなどで定義されるデモグラフィックに合わせて商品やビジネスモデルを構築してきたが、今後はそうした属性に関係なく人々が抱くモチベーションが旅行の購買に大きな影響を与えると予測した。

具体的には、卒業や転職、起業、さらに死別や離婚なども含めた「新たな出発」、「探究・探検」、「家族や友人との絆」、結婚や誕生日などの「祝福」、入学、就職、転職、結婚などを前にした「個人的解放」、自分探しなどの「熟慮」、先祖から子孫へと続く「レガシー」という、いわば人生の節目を中心とした7項目を「マイルストーン・モチベーション」として列挙。その上で、旅行会社にとってチャンスとなり得る旅行形態についても紹介している。

また、Globetrenderの別の記事ではラグジュアリー旅行会社のBlack Tomatoが新たなコンセプトで体験を軸とした旅行の販売を開始したことを紹介。上記のマイルストーン・モチベーションにも通じるもので、「The Meal」「The Event」「The Challenge」「The Journey」「The Celebration」の5部門で特別な体験を用意してグループで集まってその記憶を共有することを売りにしている。

例えばThe Mealでは、アイスランドのスリーヌカギガル火山のクレーター内で千本のキャンドルに囲まれて過ごす晩餐会を企画。レストランや出張料理人などが手配される誕生日などの需要獲得を目指す。記事では、各項目の詳細や戦略などについても詳しく説明されている。

このほか、グループツアーの再評価について伝えたCNNの記事もこうした視点との共通項あり。大型バスで移動してツアーガイドに連れられてぞろぞろ歩く、といったネガティブなイメージから離れたグループツアーを手掛ける旅行会社を紹介するもので、例えばSojrnはSITを中心に「大人の海外教育旅行」を展開。さらに「一生に一度」の旅行を旅行会社ならではの価格と利便性で実現しつつ自分の時間も満喫できるFTLO Travelなど、合計7社が取り上げられている。